De GRISOGONO／ドゥ グリソゴノ

今やドゥ グリソゴノの新たなフラッグシップコレクションとなったニューレトロから、昨年に続き、今年も魅力的な新作が発表された。ひとつは“3”と“9”のインデックスが、ローターの動きに合わせて縦軸で回転するという遊び心万点の会心作だ。そしてもうひとつはパワーリザーブのメカニズムが一目瞭然の完璧なスケルトン仕様のタイムピース。いずれもニューレトロ独自のフォルムにマッチした渾身の新作だ。
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ドゥ グリソゴノ流の
大胆さを遺憾なく発揮

　2015年に誕生して以来、すでにドゥ グリソゴノのアイコニックな存在となっているニューレトロ コレクション。ワイドレクタンギュラー型ケースはすっきりとしたカッティングのシンプルなラインを描き、まろやかな丸みのアングルを持つ優美なサファイアクリスタル風防のフォルムと絶妙なバランスを生み出している。こうした現代的な感性とヴィンテージ感の巧みな融合は、まさに伝統と未来像を併せ持ったコレクションといえるだろう。誕生以来、毎年、画期的な新作が発表されているが、昨年以来の“見せ場”はワイドレクタンギュラーの形を生かしたスケルトンワークであり、サファイアクリスタルの透明性をフルに発揮している。メカニズムの精巧さだけでなく、ブリッジを含む造形の卓越さなど、サファイアクリスタル内の空間を自在に、そして芸術的にクリエイトするという、まさにニューレトロの新境地を切り開いている。その流れの中で、今年は2つのニューモデルが登場した。
　ひとつは、クオーツ式でありながらムーブメントの裏に回転ローターを搭載しているという大胆な発想の『ニューレトロ・ダブル ジュー』だ。もちろん時分針はクオーツによって駆動しており、腕の動きによるローターの回転は“3”と“9”のビッグなアラビア数字インデックスの垂直軸と連結している。つまり、腕の動きにより、表面に62個のダイヤモンドがセッティングされたインデックスが徐々に回転し、ブラウンダイヤモンドとホワイトダイヤモンドがあしらわれた裏面が見え始めるという仕組みになっている。インデックスの2つの異なる表情を見せるためだけに回転ローターを装備するという自由でユニークな発想こそ、ブランド創業以来のドゥ グリソゴノ流オーダシティ(大胆さ)の真骨頂といえるだろう。
　そしてもうひとつが『ニューレトロ パワーリザーブ』。昨年発表された“トゥールビヨン”のインライン型キャリバーを彷彿させるスケルトン仕様で、高度なメカニズムがオープンワークを通して眺めることができる。このキャリバーを支えているのが、クラシックカーのラジエーターグリルを思わせる構造のスタイリッシュなロジウム仕上げのブリッジ。この他にもバレルホイールからパワーリザーブインジケーター機構に連なる複雑な輪列構造や、マイクロスクリューを備えたテンプがハイビートを刻むエスケープメント機構など、極上の仕上げと機械式時計の精緻さを存分に堪能できるタイムピースだ。

ニューレトロ・ダブル ジュー

搭載する半月型の回転ローターによってダイアル両サイドの3と9の数字がくるくると回る、ドゥグリソゴノならではの遊び心に溢れたタイムピース。フランケ仕上げのダイアルは4本のブリッジでホールドされている。数字にはホワイトダイヤモンド31個、ブラウンダイヤモンド31個がセッティングされている。自動アニメーションモジュール搭載クオーツ。35個(1.30ct)のホワイトダイヤモンドをセッティングした18Kピンクゴールドケース。ケースサイズは縦39.6×横42.3㎜。シースルーバック。ガルーシャストラップ。636万円（税抜）。発売中。

手首を動かすたびに半月型のローターが回転し、3と9のアラビア数字が回転する。その動きは、サファイアクリスタルを通してフロント、バック、サイドからも楽しめる。

ニューレトロ・パワーリザーブ

横長ケースのニューレトロ・コレクションに加わったパワーリザーブモデル。クラシックカーのラジエーターグリルを彷彿とさせるロジウム仕上げのブリッジなど、独創的なムーブメントをオープンワークのダイアルから堪能できる。12時位置に48時間のパワーリザーブ表示を装備。手巻き。18Kピンクゴールドケース。ケースサイズは縦44.1×横50.6㎜。シースルーバック。アリゲーターストラップ。698万円（税抜）。日本入荷未定。