シチズン時計創業100周年を記念し、寺山修司の時計に関する物語画集を刊行

今年5月28日に創業100周年を迎えたシチズン時計は、1967年2月から1970年9月にかけて同社の広報誌〈Citizen Sales News〉に連載された、寺山修司の「時計」に関する幻想的な物語15編を収録した『寺山修司 時をめぐる幻想』を刊行した。

 それぞれの物語には、北川麻衣子や山科理絵など、現在活躍中の気鋭の画家たちが描き下ろした絵が加えられており、贅沢な物語画集になっている。巻末には、未公開だったシチズン営業マン向けのエッセイ「セールスマン博物誌」も収録されている。寺山修司の妖しく美しい物語の世界に浸ることで、「時」や「時計」について、新たな発見や考察が生まれそうだ。


寺山修司『寺山修司 時をめぐる幻想』は、シチズングループの出版社、東京美術より刊行。定価:2300 円+税
〈寺山修司略歴〉1935年12月10日、青森県弘前市生まれ。歌人、俳人として活躍するかたわら、詩、戯曲、シナリオ、放送劇、映画、小説、評論など、多方面において活躍。1967年、演劇実験室「天井桟敷」を設立。1983年没。